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独特の味わいがクセになるパパイヤ―タネからフルーツを育ててみる

ガーデニング

特有のニオイと濃厚な味が特徴のパパイヤの育成をご紹介します。

ちなみに私は、子どもの頃、あの匂いが苦手でした。
いまでもやはり、ちょっと苦手ですかね(苦笑)
でも栄養は大変豊富ですので、自家製で作るメリットはかなりあります。

■パパイヤってどんなフルーツ?

メキシコ南部から西インド諸島あたりが原産の常緑小高木です。
分類上は草ということになるようです。

成長はとても早く、苗から育て始めても1年ほどで実が生ります。

日本では沖縄や九州南部など、暖かい地域で栽培されています。
これら通年で暖かい地方では、庭先や道端などに雑草並みに生えているそうです。

栄養価は非常に高く、タンパク質分解酵素の「パパイン」、抗酸化作用のある「カロテン」、レモンと同程度含まれている「ビタミンC」、必須ミネラルの「カリウム」が豊富に含まれています。

特にパパイヤ独特の成分であるパパイン酵素は、タンパク質を分解する作用と消毒作用により、食品添加物や洗顔料、軟膏としても利用されています。

また、緑色の未熟なパパイヤは「青パパイヤ」と呼ばれ、料理用食材として近年とても人気があります。

■パパイヤの品種

パパイヤは非常に品種が多いですが、ここでは主に市場に出回ることの多い品種を取り上げます。

カポホ・ソロ

市場に出回っている輸入パパイヤの多くが、このカポホ・ソロです。
ねっとりとした黄色い果肉は甘みが多く、酸味はほとんどありません。
熟すにつれて果皮が黄色く変化し、主な栄養分であるカロテンも増えていきます。
安定して輸入されていますので、スーパーなどの店頭でよく見かけることができるでしょう。

サンライズ

ストロベリーパパイヤとも呼ばれる人気種です。
サンライズは、緑がかった黄色い果実で、熟すに従い黄色味が強くなっていきます。
鮮やかな赤オレンジ色の果肉はジューシーで、糖度が高く、さっぱりとした味わいです。
主にハワイから輸入されていますが、最近ではは宮崎県産のものも増えています。

レインボー

ハワイを代表する品種です。
皮は緑黄色ですが、熟すと黄色に変わっていきます。
果肉は黄金色をした人気種で、ハワイ島をはじめ、オアフ島やカウアイ島などのハワイのいたるところで栽培されています。

カミヤ

ハワイの市場限定で販売されているパパイヤで、すぐに売り切れてしまうほどの人気種です。
他の品種より大きく、オアフ島でのみ栽培されています。
黄緑色の薄い皮と、色鮮やかなオレンジ色の果肉、高い糖度に繊細な香りが特長で、ハワイに行ったらぜひ味わってみたいパパイヤですね。

石垣珊瑚

石垣島でのみ栽培されている種無しの新品種です。
ワンダーブライトという品種の自然交雑実生から育成されたもので、非常に濃厚な甘みと芳香な香りのする赤い果肉、あのパパイヤ特有の香りを抑えた風味となめらかな食感が特長の、とても食べやすいパパイヤです。

 

上記のものは、高木にならないと実が生らない品種が多いですが、低木でも実が生る鉢植え栽培に適した矮性品種もあります。
ビクトリー、レッドレディー、台農2号といったものが代表で、室内の鉢植えで育てる場合には、こういった品種を選ぶ必要があります。

 

■パパイヤのタネ蒔きと育て方

タネ蒔きと発芽

パパイヤをふたつに割ると、なかにはたくさんのタネが入っています。
タネのまわりにはゼリー状の薄皮がありますので、それを洗って取り除いておきます。

気温が20度以上といった条件はありますが、発芽させるのはカンタンです。
水はけの良い園芸用の土に指の第2関節ほどの穴を開け、タネを蒔いたら軽く土をかけてあげます。

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気温が高いのを好みますので、5月から6月がタネ蒔きの時期です。
タネ蒔き後、およそ2週間で芽が出てきます。

株の種類

パパイヤには、雄花のみが咲く雄株、雌花のみが咲く雌株、両方が咲く両生株の3種の株が存在します。雌株、両性株には実が生りますが、雄株には実は生りません。

株を見分けるには花が咲くまで待つしかありませんが、花がついたら見分けるのはカンタンです。

雄花は細長く先端がふくらんだマッチ棒のような形、雌花は紡錘形をしています。両性花は雌花に似た形です。

ただし、両性株のほうが味が安定しているようなので、現在市場に出回っているパパイヤのほとんどは両性株なのだそうです。

より確実性を期すなら、「食べたフルーツのタネから育てる」という当ブログの趣旨からは外れますが、台農2号などの両性株のタネを取り寄せて育てるのも、ひとつの方法です。

育て方

南国のフルーツらしく高温で直射日光が当たる環境下でよく育ちます。
生育適温は25度から30度で、気温が16度以下になると生長が止まり13度以下になると休眠します。

土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
ただし、水が多すぎると根腐れを起こして株が枯れ、乾燥し過ぎると花付きや実付きが悪くなるといわれます。

成長が早いだけに、肥料も多く必要とします。
秋までの成長期にはだいたい2ヶ月に1回程度、リン酸とカリが多めで窒素分が少なめの肥料を与えます。

鉢で育てる場合、根が鉢の底から出るようになったら、より大きな鉢に植え替えます。

寒さに弱いので、冬は気温が13度を下回らない場所に置く必要があります。

また、パパイヤは幹のなかが空洞になっているので、風にも弱いです。
強風が当たらない場所に置く、しっかりとした支柱を立てるなどの配慮が必要です。

剪定と葉の手入れ

パパイヤはまっすぐ上に向かって育っていきます。
その際、下の方の葉っぱは黄色くなって枯れていきます。
そのままにしておくと病気や害虫の原因となりますので、早めに摘み取っていきます。

樹高が高くなりすぎた場合には、剪定をします。
地面から30から50センチぐらいのところで切り詰めます。

幹が太いのでノコギリなどを使うことになりますが、傷口から病気になることがありますので、清潔なものを使います。
切り口にはバイ菌予防のため、園芸用のパテなどを塗っておきます。

しばらくすると新芽が出てきますので、元気なものを2、3本残して他は摘み取ってしまいます。

受粉と結実

樹高が80センチから1メートルぐらいになると花が咲き始めます。
育て始めてから1年から2年ほどです。

雌雄別れた株の場合は両方必要になりますが、両性株の場合には1本でも受粉できます。

ただ、両性株の場合でも夏場の気温が高すぎたり、剪定などの刺激で雄花が多く咲くケースもあるようなので、注意が必要です。

人工授粉をしなくても結実するようですが、確実性を求めるなら人工授粉させたほうがいいと思います。

無事結実しますと、熟すまで4から6ヶ月ほどかかります。

熟れ具合は実の色でわかります。
全体に黄色くなってきたら熟した証拠です。

まだ実が青い時期に収穫したものが青パパイヤです。
完熟した状態よりパパイン酵素が多いそうなので、肉料理などに用いられます。

 

■失敗しないパパイヤ作り。ここだけは注意しよう

暖かい地域では道端にも生えているぐらいですから、気温にさえ注意していれば、育てるのはそう難しくはありません。

しかし、花を咲かせ実を生らせるとなると、少々やっかいです。

パパイヤは上でお話したように、雄株・雌株・両性株があり、育てているパパイヤがどの株に該当するのかは、花が咲くまでわからないのです。

現在、市場に出回っているものは、ほとんどが両性株だそうなのですが、絶対ではありませんので、念のため複数株育てる必要があるでしょう。

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